『ハロウィン』
この映画はハロウィンの日に起こる恐ろしい惨劇を描いた1978年のホラー作品だ。『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』と並び、ホラーの名作とされている。
ブギーマンことマイケルマイヤーズは、過去に姉を滅多刺しにして殺害するという事件を起こしていた。その時はまだ6歳で、精神病院に入ることになった。ルーミス医師は彼の危険性を察知していたが、彼は21歳の時にハロウィン頃に逃走し、彼の故郷であるはどんフィールドに戻った。
ローリーはその町にその町に住む女子高生だった。友達と遊んだりして楽しく暮らしていたが、ある日彼女はしつこい視線を感じるようになった。不審者の存在を感じながらも見つけられない彼女は不安な日々を過ごすのだった。
ハロウィンパーティーを次の日に控えたその日の夜、ローリーは子守のアルバイトをしていた。しかし、その時もブギーマンは彼女の近くを徘徊していたのだ。手始めに彼女の友人のアニーを絞め殺す。次に友人のリンダとその彼氏のボブがアニーの家に行き、餌食になってしまう。特にボブを殺した後のブギーマンの様子や、アニーの前に現れる時のブギーマンはどこか子供っぽいような無邪気な気持ちを持っているかのようで、気味が悪い怖さを演出している。こうして友人たちが殺されていく中、電話をしても返事がないアニーの家を不審に思い、ローリーも彼女の家の様子を見に行く。
ローリーは家に入り込むが、静かで友人たちの返事はない。そしてその時、ブギーマンが無邪気に楽しむように設置した彼らの遺体が、ローリーの目前に展開されるのだ。彼女は驚いて一目散に逃げようとするものの、ブギーマンに追われてしまう。なんとかアルバイト先の家まで戻ったものの、ブギーマンは追ってくる。その時に駆けつけてくれたのがルーミス医師だった。彼は銃を撃ちまくり、ブギーマンを階下に追い落とした。しかし、その後見た時には彼の姿はなかった。
この作品は特に亡霊と戦っているわけでなく、精神異常の人間だ。それにしても頑丈な体をしているのだが。しかし、未知の存在が恐怖の対象という訳ではないところがホラーとしては珍しかったのかも知れない。どちらにしろ化け物として劇中では出てくるのであまり関係ないかも知れないが、生身の人間の狂気・恐ろしさを感じさせる作品になっているのではないだろうか。
また、同じ音楽をブギーマンの登場とともに繰り返し使っていた点が印象的だった。視聴者にとっては恐怖の対象が現れる時のテーマソングであり、トラウマを蘇らせるような効果があると思われる。ホラー映画にとっての音の重要さは計り知れない。
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